産業廃棄物の廃油は捨て方が難しい品目の1つ

産業廃棄物の廃油は、間違った方法で処理すれば重大な事故や法令違反につながる、非常にリスクの高い廃棄物です。

特に引火性や有害性を持つ廃油は、適切な管理を怠れば火災や健康被害、さらには高額な罰則リスクにも直結しかねません。

今回の記事では、産業廃棄物における廃油の定義、種類別の注意点、正しい処理方法、そして処理費用の目安について詳しく解説します。

産業廃棄物における「廃油」とは

産業廃棄物の「廃油」は、すべての事業活動に伴って排出される使用済みの油を指します。

これは、業種に関係なく発生すれば産業廃棄物に分類され、廃棄物処理法に基づき適切に管理・処理しなければなりません。

産業廃棄物としての廃油を収集・運搬・処分できるのは、「産業廃棄物収集運搬業許可」や「産業廃棄物処分業許可」を取得した業者のみです。

廃油は引火性を持つものも多いため、保管や運搬時には消防法の規制も適用されます。

特に引火点が低い廃油を扱う場合、危険物としての取り扱い基準を満たす必要があり、適切な容器での保管や専用車両での運搬が求められます。

産業廃棄物の廃油の主な種類

産業廃棄物の廃油は大きく6種類に分類されます。

鉱物性油

石油を原料とする油です。

具体例:エンジンオイル、潤滑油、重油

動物性油

動物から抽出された油で、飽和脂肪酸が多く常温で固まりやすいです。

具体例:牛脂、豚油、魚油、鯨油

植物性油

植物から抽出された油で、ビタミンEなどの抗酸化成分を含みます。

具体例:サラダ油、ごま油、てんぷら油、なたね油

廃溶剤

使用済みの有機溶剤や洗浄油など。引火性が高いものが多いです。

具体例:アルコール類、洗浄油、石油溶剤、アセトン

固形油

常温で固形化する油脂類。硬化油とも呼ばれます。

具体例:アスファルト、クレヨン原料、固形石鹸、マーガリン原料

揮発油類

原油の分留過程で得られる低沸点の油。極めて引火しやすいです。

具体例:ガソリン、灯油、軽油、ベンジン

特別管理産業廃棄物に該当する危険な廃油3選

廃油の中には、取り扱いを誤ると重大な事故や健康被害を引き起こす危険なものが存在します。

ここでは特に注意すべき危険な廃油を3種類解説します。

危険1:引火点70℃未満の揮発油類(灯油・軽油など)

灯油や軽油など、引火点が70℃未満の揮発油類は非常に燃えやすく、特別管理産業廃棄物に分類されます。

通常の環境下でも発火のリスクが高いため、保管・運搬には厳重な管理が求められます。

適切な容器の使用や、消防法に基づく安全対策が必須です。

処理を誤ると重大な火災事故に直結する恐れがあるため、専門の許可業者への委託が必要です。

危険2:PCB(ポリ塩化ビフェニル)を含む絶縁油

古いトランスやコンデンサーに使用されていた絶縁油の中には、強い毒性と環境汚染リスクを持つPCB(ポリ塩化ビフェニル)が含まれている場合があります。

PCBは一度環境中に放出されると分解されにくく、長期間にわたり人体や生態系に悪影響を及ぼします。

PCBを含む廃油は特別管理産業廃棄物の中でも厳格に管理され、専門処理が義務付けられています。

危険3:特定有機塩素化合物を含む廃油

一部の廃溶剤や工業用油には、特定有機塩素化合物が含まれている場合があります。

これらの物質は人体に対して発がん性や神経毒性などの健康被害を引き起こす可能性があり、環境中でも長期にわたって悪影響を及ぼします。

そのため、通常の産業廃棄物とは異なり、特別管理産業廃棄物として厳格に取り扱う必要があり、処理には特別な許可を持つ業者への委託が不可欠です。

廃油の主なリサイクル・処理方法

廃油はそのまま廃棄するのではなく、リサイクルや適切な処理によって資源として再利用できます。

ここでは、代表的な廃油のリサイクル・処理方法について紹介します。

処理方法1:燃料油化

廃油から水分や不純物を取り除き、再生油として燃料に再利用する方法です。

遠心分離や油水分離といった工程を経て作られた再生油は、ビニールハウスの暖房や公衆浴場の燃料などに使用されます。

また、植物性廃油をバイオディーゼル燃料(BDF)として再生する処理方法は、二酸化炭素排出量削減にも貢献する環境対策の一環として注目されています。

処理方法2:有機溶剤の蒸留再生

使用済みの有機溶剤は、蒸留により新品に近い状態に再生できます。

蒸留タンクで加熱し、気化した溶剤を冷却して液体に戻すことで、不純物を除去します。

この方法により、塗装用溶剤や洗浄溶剤などが再利用可能となり、資源の有効活用につながります。

処理方法3:サーマルリサイクル

サーマルリサイクルは、廃油を焼却して得た熱エネルギーを回収し、発電や温水供給に活用する方法です。

廃油を単に焼却処分するのではなく、エネルギー源として再利用するため、資源循環型社会の実現にも貢献しています。

廃油のリサイクルについての詳細は、以下の関連記事で詳しく解説しています。

合わせてご覧ください。

廃油処理の費用目安

廃油の処理にかかる費用は種類・量・業者によって異なります。

一般的な目安は次の通りです。

一般的な廃油:5~100円/kg

引火性廃油(特別管理産業廃棄物):20円~/kg

特定有害産業廃棄物(PCB含有など):50円~/kg

特殊な性質を持つ廃油や小口・スポット対応の場合、追加費用が発生することもあります。

愛知県で廃油処理をご検討中の方は、廃油の専門家である「愛知ラインリック」までご相談ください。

廃油処理でよくある質問

Q1. 飲食店の廃油も産業廃棄物?

はい。飲食店で使用したてんぷら油やサラダ油も、事業活動に伴う廃棄物として産業廃棄物に分類されます。

許可業者への委託が必要です。

Q2. 重油は特別管理産業廃棄物?

通常の状態では重油は産業廃棄物に該当しますが、引火点が高いため特別管理産業廃棄物には分類されません。

ただし、霧状にして使用する場合は注意が必要です。

Q3. 廃油は有価物として取引できる?

再資源化が可能な廃油は有価物として扱われることもありますが、運搬費が高い場合は「逆有償取引」となり、法律上は廃棄物扱いとなります。

契約時は必ず条件を確認しましょう。

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