産業廃棄物の廃油もリサイクルすれば資源になる

産業活動に伴って発生する廃油は、ただ捨てるだけでは環境負荷を高めるだけでなく、法令違反やリスクの原因にもなります。
しかし、適切なリサイクル処理を行えば、廃油は貴重な資源として再利用することが可能です。
今回の記事では、産業廃棄物としての廃油がどのようにリサイクルされるのか、その具体的な流れや方法をわかりやすく解説します。
さらに、愛知県でおすすめの廃油リサイクル業者についてもご紹介します。
産業廃棄物の廃油とは?

産業廃棄物の廃油とは、産業活動によって排出される使用済みの油を指し、廃棄物処理法により「産業廃棄物」として分類されています。
具体的には、エンジンオイル、潤滑油、廃溶剤、動植物性油などが対象となり、業種を問わずすべての排出事業者に適切な管理・処理が義務付けられています。
引火性や毒性を持つ廃油は「特別管理産業廃棄物」に指定され、通常の産業廃棄物よりも厳格な規制のもと、安全な保管・運搬・処理が求められます。
廃油の定義や種類についての詳細は、以下の関連記事で詳しく解説しています。
合わせてご覧ください。
廃油リサイクルの流れ

廃油のリサイクルは、大きく「収集運搬」と「リサイクル・再生処理」の2つのステップに分かれます。
ステップ1:廃油の収集運搬
廃油は排出事業所から、適切な許可を持つ収集運搬業者によって回収されます。
回収方法は、バキュームダンパー車、ローリー車、またはドラム缶・コンテナに入れたものをトラックで運搬するなど、油の種類や性状に応じて使い分けられます。
特に引火性の高い廃油は、消防法に基づく危険物として扱われるため、専用車両や安全対策が欠かせません。
ステップ2:リサイクル・再生処理
回収された廃油は、中間処理施設に運ばれ、リサイクルや再生処理が施されます。
油の種類や品質に応じて、再生重油や代替燃料などに生まれ変わります。
廃油のリサイクル方法3選

処理方法1:油水分離・遠心分離
廃油に混入した水分やスラッジ(沈殿物)を取り除くため、まず加温静置による油水分離や、遠心分離機による処理が行われます。
この工程で分離された油は、燃料用の再生重油として品質規格に合わせて調整されます。
再生重油は、ボイラーの燃料や温浴施設の熱源など、さまざまな現場で使用され、限りある資源を有効活用する役割を果たしています。
特に、硫黄分が少ない再生重油は、環境負荷の低減にも貢献しています。
処理方法2:蒸留再生
廃溶剤や特定の廃油については、加熱・蒸留することで不純物を除去し、純度の高い再生品へとリサイクルされます。
この「蒸留再生」により得られる製品は、工業用の溶剤や洗浄液として再利用されるほか、原材料として新たな製造プロセスに組み込まれることもあります。
再生溶剤は新品と同等レベルの品質を持ちながらコストを抑えられるため、産業界では環境配慮とコスト削減を両立する手段として広く活用されています。
処理方法3:焼却・エネルギー回収
リサイクルが難しい廃油(例:塩素系金属加工油、水系潤滑油など)は、油水分離による前処理を経た後、焼却処理されます。
焼却の際には、廃油の燃焼によって発生する熱エネルギーを回収し、発電設備や温水供給設備などのエネルギー源として利用されます。
これがいわゆるサーマルリサイクルです。
直接再利用ができない廃油も、エネルギーとして再生されることで、単なる「廃棄」に終わらず、資源循環型社会の構築に貢献しています。
再資源化できる廃油とできない廃油

すべての廃油が再資源化できるわけではありません。
分類は以下の通りです。
【再資源化できる廃油】
エンジンオイル系廃油
使用済み潤滑油(リユース可能なもの)
動植物性油(バイオ燃料として再利用)
【リサイクルできない廃油】
塩素系金属加工油
水系潤滑油
高濃度の汚染がある油
リサイクルできない廃油は焼却処理を経て、最終的に埋め立て処分される場合もあります。
廃油リサイクルの注意点

廃油は産業廃棄物の中でも危険な品目の1つです。
ここで解説する3点には特に注意してください。
注意点1:異なる種類の廃油を混合しない
鉱物性油や動植物性油など、異なる種類の廃油を混ぜるとリサイクルが困難になります。
分別管理を徹底し、油種ごとに明確に保管・回収依頼を行うことが重要です。
注意点2:廃油の保管は厳重に
廃油は漏洩や引火の危険があるため、耐油容器に密閉し、直射日光を避けた場所で保管する必要があります。
特に特別管理産業廃棄物は厳格な管理が求められます。
注意点3:信頼できる業者に委託する
廃油処理は、産業廃棄物収集運搬業・処分業の許可を持つ信頼できる業者へ委託することが不可欠です。
無許可業者への依頼は排出事業者にも罰則リスクがあります。
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廃油は正しくリサイクルすれば、貴重な資源として生まれ変わります。
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