製造業や研究施設、工場などの現場では、液体状の不要物として「廃液」や「産業排水」が発生します。
どちらも似た言葉ですが、環境法令上の位置づけや処理ルールは大きく異なるため、混同すると重大な法令違反につながる恐れがあります。
排出事業者には、性状や排出経路に応じた適切な管理が求められます。
本記事では、「廃液」と「産業排水」の違いを法令の観点から整理し、それぞれの注意点を解説します。
廃液とは
廃液は「事業活動に伴って生じた液状の廃棄物」の総称です。
法令(廃棄物処理法)上の正式な区分では、その性質により「廃油」「廃酸」「廃アルカリ」などに分類されます。
管理する法律:廃棄物処理法(廃掃法)
処理の形:容器(ドラム缶やコンテナ)に保管し、許可を持つ産業廃棄物収集運搬・処分業者に委託する
判断基準:汚れが極めて濃いもの、有害物質を直接含むもの、そのまま流すと処理施設を壊すものなどが該当
産業排水とは
産業排水とは、事業活動に伴って生じ、公共用水域(河川・海など)や下水道へ排出される「水」を指します。
管理する法律:水質汚濁防止法、下水道法、各自治体の条例
処理の形:自社の排水処理設備(浄化槽など)で基準値以下まで浄化し、放流する
判断基準:排出基準(pH、BOD、CODなど)を遵守していれば継続的に放流可能
最大の違いは「排出先」と「法的扱い」
廃液と産業排水を分ける最大のポイントは、処理の前提と排出先です。
その不要物が「下水道や河川に流されるもの(排水)」か、「容器に入れて運び出すもの(廃棄物)」かという点にあります。
- 廃液:廃棄物処理法の対象/原則「外部委託処理」
- 産業排水:水質汚濁防止法・下水道法の対象/「基準内で排出」
処理工程で基準を満たしていない液体を、そのまま排水として流す行為は、不法投棄や無許可排出とみなされる可能性があります。
どちらに該当するかの判断基準
「汚い水」がどちらに分類されるかは、主に「汚濁の濃度」と「排出の形態」で決まります。
① 汚染の濃度
例えば、メッキ槽の中身そのものは「廃液(廃棄物)」ですが、メッキした製品を洗った後の薄い水は「排水」として処理されるのが一般的です。
原液に近いものや、極端にpHが高い・低いものは「廃液」として扱う必要があります。
② 排出形態の原則(手放し法)
環境省の解釈では、「パイプを通じて直接公共用水域等へ排出されるもの」は排水、
「容器に入れて、または車両等により運搬されるもの」は廃棄物(廃液)と定義されています。
一度容器に溜めて、それを処理業者に渡すのであれば、それは100%「廃液」です。
実務上の注意点
廃液を薄めて流すのは「NG」
「廃液を大量の水で薄めて(希釈して)排水基準以下にすれば流しても良い」と考えるのは危険です。
多くの自治体では「希釈による排出」を禁止しており、悪質な場合は「不法投棄」と同等の罰則を受ける可能性があります。
廃酸・廃アルカリの「特別管理」
廃液の中でも、強酸(pH2.0以下)や強アルカリ(pH12.5以上)は「特別管理産業廃棄物」に該当します。
これらは通常の産業廃棄物よりも厳格な管理と、専用の処理資格を持つ業者への委託が必要です。
適正管理のためのポイント
排水処理設備の定期点検や記録管理、社内ルールの明確化によって、現場判断による誤排出を防ぐことができます。
廃液か産業排水か判断に迷う場合は、成分分析・排水基準の確認・専門業者へ相談してリスクを回避しましょう。
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