工場や製造現場では、製造工程や設備の洗浄などでさまざまな「廃水」が発生します。
しかし、すべての廃水をそのまま下水へ流せるわけではありません。
成分によっては産業廃棄物として適正に処理する必要があり、排出事業者には法令に基づく適切な管理が求められます。
企業の社会的責任(CSR)や環境保護の観点からも極めて重要です。
この記事では、産業廃棄物に該当する廃水の具体例や、廃水処理で発生する汚泥の取り扱いについて詳しく解説します。

産業廃棄物に該当する廃水とは

廃水とは、工場や事業活動によって発生した不要な水の総称です。
廃水の中には油分や重金属、薬品、有機物などが含まれている場合があり、それらをそのまま公共用水域や下水道へ放流することはできません。
特に以下のような廃水は、産業廃棄物として適正な処理が必要になるケースがあります。

  • 製造工程で発生する洗浄排水
  • 金属加工で使用した切削液
  • 化学薬品を含む廃液
  • 酸性・アルカリ性の廃液
  • 水処理設備から発生する濃縮液

廃水の性状によって処理方法は異なるため、専門業者による分析と適切な処理が重要です。

【具体例】産業廃棄物に該当する廃水の例

工場から発生する代表的な廃水には次のようなものがあります。

水溶性切削液

金属加工で使用される水溶性切削液は、油分や金属粉、添加剤などが混在しています。
使用を重ねることで劣化し、産業廃棄物として処理が必要になります。

切削液(スラッジ)

切削加工時に発生する金属粉や研磨粉が混ざったスラッジは、水分を多く含むため適切な脱水・処理が必要です。

濃縮液

排水処理設備や濃縮装置で発生する濃縮液には、高濃度の汚染物質が含まれているため、通常の排水とは異なる処理が求められます。

分離槽汚泥

油水分離槽や沈殿槽などから回収される汚泥には油分や金属成分が含まれていることが多く、産業廃棄物として管理・処分されます。

酸性廃液

酸洗い工程などから発生する酸性廃液は、強い腐食性を持つ場合があり、中和処理などを経て適正に処理する必要があります。

廃水処理で発生する汚泥の扱い

廃水を処理すると、水だけでなく汚泥が発生します。
この汚泥には重金属や油分、有機物などが濃縮されていることが多く、多くの場合は産業廃棄物として適正に処理する必要があります。
汚泥の性状によってはリサイクル可能なケースもありますが、適切な分析・管理が欠かせません。

廃水の不適正処理で実際に起きた事件・行政処分事例

工場から発生する廃水や廃液を適切に処理しなかったことで、行政処分や刑事事件に発展した事例は少なくありません。

事例① めっき工場がシアン・六価クロムを基準超過で排出

【概要】
めっき加工業者が、排水基準を超えるシアンや六価クロムを含む排水を下水へ流し、行政から改善命令を受けたにもかかわらず従わなかった事例です。
警視庁では環境犯罪の代表例として紹介しています。

【ポイント】
・排水基準を超える有害物質を排出
・下水道法違反
・改善命令違反

六価クロムやシアンなどの有害物質を含む廃水は、通常の排水とは異なり、適切な処理設備で無害化しなければなりません。
排水基準を超える排出は行政処分や刑事罰につながる可能性があります。

事例② 三重県桑名市の産業廃棄物不法投棄事件

【概要】
三重県桑名市では、汚泥や廃油などの産業廃棄物が大量に不法投棄され、地下水から環境基準を大幅に超えるジクロロメタンなどが検出されました。
県は行政代執行により遮水壁や水処理施設を設置し、現在も浄化対策を進めています。

【ポイント】
・汚泥・廃油を不法投棄
・地下水汚染が発生
・行政代執行で水処理施設を設置

廃水処理で発生する汚泥も産業廃棄物です。
不適切に処理すると、土壌や地下水の汚染につながり、多額の原状回復費用が発生する可能性があります。

事例③ 未処理排水による六価クロムの土壌汚染

【概要】
三重県鈴鹿市では、製造工程で発生した六価クロムを含む未処理排水が場内で漏えいし、土壌汚染が確認された事例が公表されています。
自主調査により判明し、行政へ届け出が行われました。

【ポイント】
・排水設備から漏えい
・六価クロムによる土壌汚染
・自主調査で発覚

廃水を適正に処理していても、配管や貯留設備の老朽化による漏えい事故は発生する可能性があります。
定期点検や設備更新も環境リスクを防ぐ重要な取り組みです。

廃水の適正処理で社会的責任と環境保護を

産業廃棄物に該当する廃水は、種類や含有成分によって適切な処理方法が異なります。
特に、水溶性切削液や酸性廃液、濃縮液、分離槽汚泥などは、専門的な設備を備えた水処理施設での処理が必要です。
また、廃水処理では汚泥も発生するため、水だけでなく副生成物まで含めた適正処理が重要になります。
廃水処理を依頼する際は、しっかりした処理業者を選ぶことで、法令遵守と安定した事業運営につながるでしょう。

愛知県内での廃水処理なら愛知ラインリックへ

愛知県内で廃水処理にお困りなら、愛知ラインリックへご相談ください。
弊社の水処理施設は、さまざまな廃液へ柔軟に対応できる設備と処理技術を有しています。

① クローズドシステムを採用

処理した水を外部へ放流しないクローズドシステムを採用しています。
1日48㎥(24時間連続運転)の処理能力を備え、処理後の放流水を一切発生させない環境負荷の少ない処理を実現しています。
放流水がないため、水質汚染リスクを抑えながら安定した処理が可能です。

② 無機処理と有機処理の両方に対応

廃水には無機系・有機系などさまざまな種類があります。
無機処理と有機処理の両方に対応した設備を備えることで、
・水溶性切削液
・濃縮液
・酸性廃液
・各種洗浄排水
など、性状にばらつきのある液状廃棄物にも柔軟に対応できます。

③ 緊急時にも迅速な受入体制

設備トラブルや災害などで大量の廃水が発生するケースにも対応できるよう、十分な受入能力を確保しています。
受入タンク容量:330t
強力吸引車:3台
ローリー車:7台

また、昭和45年創業以来、私たちは無事故・無違反の実績を誇り、
適正価格と適正処理を徹底しています。

「産業廃棄物処理優良認定」やISO14001認証も取得済みで、
法令遵守と環境配慮への真摯な姿勢は、お客様に安心をお届けします。

経験豊富なスタッフが廃液の管理体制や回収方法など処理体制の構築をサポートします。

廃棄物と有価物を同時に回収することで、コスト削減と作業効率の向上も実現。
お客様の廃液管理と収益改善に向けた提案も可能です。

当社の工場はスーツのままでもお越しいただけるほど清潔で、
安全な処理現場をご自身の目でご確認いただけます(要事前予約)。

愛知ラインリックは、地域の皆様との共存共栄を目指し、日々成長を続けています。

廃液処理に関するご不安やご要望は、どんなことでもお気軽にお問い合わせください。