産業廃棄物としての「廃油」を排出する際、避けて通れないのが【マニフェスト(産業廃棄物管理票】の運用です。

「書き方がよくわからない」「もし間違えたら罰則があるの?」と不安に感じる担当者の方も多いのではないでしょうか。
特に廃油は、その性質(引火性など)によって「特別管理産業廃棄物」に該当する場合もあり、管理には細心の注意が必要です。

本記事では、廃油マニフェストの必要性から具体的な記載例、よくある記入ミスまで、実務に直結するポイントを詳しく解説します。

廃油は産業廃棄物?マニフェストが必要になるケース

事業活動に伴って発生した廃油は、原則として産業廃棄物(廃油)に該当します。
そのため、収集運搬業者・処分業者へ処理を委託する場合は、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付が義務となります。

ただし、以下のようなケースではマニフェストが不要です。

  • バイオ燃料の原料など「有価物」として取引される場合
  • 排出事業者自らが適正に再利用する場合

有価物扱いになるかどうかは判断が難しいため、基本的には「マニフェストが必要」と考えて対応するのが安全です。

廃油マニフェストの基本的な記載項目

廃油をマニフェストで管理する際、特に重要となる主な記載項目は次のとおりです。

  • 交付年月日
  • 排出事業者の氏名・所在地・担当者
  • 廃棄物の種類:廃油(産業廃棄物)
  • 収集運搬業者・処分業者の名称
  • 廃棄物の数量(リットル・キログラム等)
  • 処分方法(焼却、再生利用など)

廃油は液体であるため、数量単位の記載ミスが起こりやすい点に注意が必要です。

廃油マニフェストの記載例

廃油マニフェストでよくある記入ミス

廃油に関するマニフェストでは、次のようなミスがよく発生します。

廃棄物の種類を誤って記載する

「廃液」「汚泥」などと誤記すると、処理方法との不整合が生じます。

数量単位の不一致

契約書ではリットル、マニフェストではキログラムといった単位の不統一は要注意です。

処分方法が実態と異なる

再生利用なのに「焼却」と記載するなど、実態と異なる記載は法令違反につながります。

マニフェストの回収・保管漏れ

返送されたE票・D票を確認せず、5年間保存していないケースも多く見られます。

義務違反に対する罰則

マニフェストを交付しなかったり、虚偽の内容を記載したりした場合、排出事業者に対して以下のような罰則が科される可能性があります。

【措置命令】
適切な処理を行うよう改善を命じられます。

【刑事罰】
悪質な場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金(廃棄物処理法第27条)が科されることがあります。

「業者に任せているから大丈夫」ではなく、排出事業者が最後まで責任を持つことが法律の原則です。

正しい知識でコンプライアンス遵守を

廃油のマニフェスト管理は、単なる事務作業ではなく、企業の信頼を守る重要なリスク管理です。

  • 契約書の内容と一致しているか
  • 空欄(特に数量や処理方法)はないか
  • 法定期間(5年間)適切に保管されているか

この3点を定期的にチェックし、しっかりとした管理体制を構築しましょう。

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